湯舟に浸かる派 vs シャワー派 ― 科学的に快眠につながるのはどっち?

温泉につかっている猿 Health

1. 現代人のお風呂事情

仕事や家事で忙しい毎日、「今日はシャワーで済ませよう」と思う人も多いのではないでしょうか。一方で、時間をかけて湯舟に浸かる習慣を大切にしている人もいます。
では、科学的に見たとき、どちらが快眠に役立つのでしょうか?


2. シャワー派の特徴

メリット

  • 短時間で済ませられる
  • 光熱費の節約になる
  • 汗を流すだけなら十分にリフレッシュできる

デメリット

  • 深部体温が上がらない
  • 血流改善や疲労回復効果は弱い
  • 睡眠の質を改善する効果は小さい

シャワーは“清潔を保つ”には十分ですが、“快眠”には不向きといえます。


3. 湯舟派の特徴

メリット

  • 深部体温をしっかり上げられる
  • その後の体温低下が眠気を誘発する
  • 血流改善・疲労回復・冷えの解消に効果的
  • 副交感神経を優位にしてリラックスを促す

デメリット

  • 時間がかかる
  • 光熱費がシャワーより高い

科学的には、睡眠改善効果が明確に示されています。


4. 科学が示す「快眠のための入浴法」

米国テキサス大学オースティン校の研究(2019年、メタ分析)によると、

  • 40〜42.5℃のお風呂に10〜15分入浴
  • 就寝の約90分前に行う

この条件で入浴した場合、

  • 寝つきが平均 10分以上早くなる
  • 深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間が増える

という結果が示されています。

これは、入浴で一時的に深部体温が0.5〜1℃上がり、その後自然に下がっていく過程で眠気が訪れるためです。
シャワーだけでは深部体温は十分に変化せず、この効果は得られません。


5. まとめ ― 快眠したいなら「湯舟に浸かる」

  • シャワーは手軽だが、快眠効果は期待しにくい
  • 湯舟は「深部体温のリズム」を整え、眠気を引き出す
  • 科学的にも「40℃前後・寝る90分前」がベストタイミング

快眠を得たいなら、シャワーだけでなく湯舟に浸かる習慣を取り入れることが大切です。
忙しい日でも週に数回、湯舟タイムを持つだけで翌朝の目覚めが変わってくるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました