スマホやPCの必需品であるモバイルバッテリー。しかし、飛行機に乗る際には持ち込み方法に厳しいルールが定められています。
「預け荷物に入れてもいいの?」「容量が大きいけど大丈夫?」と不安に思う人も多いでしょう。
この記事では、2025年現在の最新ルールをもとに、どの航空会社でも共通する持ち込み基準をわかりやすくまとめます。
モバイルバッテリーは“預け入れ不可”、機内持ち込みのみ
リチウムイオン電池は発火リスクがあるため、預け入れ荷物に入れることは一切禁止されています。必ず手荷物として持ち込みましょう。
また、2025年7月以降は新たに「収納棚への保管禁止」も明確化され、座席近くで目視できる場所に保管する必要があります。
モバイルバッテリーの機内持ち込みルールの歴史
〜2010年代前半
- モバイルバッテリーはまだ普及期で、航空会社の明確な規制は少なかった。
- 「発火のリスクはあるが、個人の判断に任せる」という程度の認識だった。
2010年代中頃〜2020年前後
- リチウムイオンバッテリーによる発火事故の報告が増加。
- 預け入れ荷物は禁止、機内持ち込みのみ可 というルールが国際線・国内線で徐々に浸透。
- 容量制限(100Wh以下は制限なし、100〜160Whは承認必要)が導入され始めた。
2020年代以降(2025年現在の水準)
- 2025年7月から、日本国内線では収納棚への保管禁止が明確化。
- モバイルバッテリーは座席近くで常に目視できる場所に置く必要がある。
- 航空会社ごとの対応はほぼ統一され、大手・LCCともに同じ基本方針を採用。
航空会社共通のルール一覧(2025年時点)
| 項目 | ルール | 備考 |
|---|---|---|
| 預け入れ荷物 | 不可 | 発火リスクがあるため必ず機内持ち込みのみ |
| 収納場所 | 座席付近で目視できる場所 | 膝上・座席ポケットなど。収納棚は禁止(2025年7月以降) |
| 容量制限(Wh) | 100Wh以下:制限なし 100〜160Wh:2個まで(事前承認が必要な場合あり) 160Wh超:持ち込み不可 | 容量=電圧(V) × 電流(Ah)で計算 |
| 個数制限 | 100〜160Whは最大2個まで | 100Wh以下は制限なし |
| 安全対策 | 端子の絶縁・過充電防止 | 発火防止のため、専用ケースや袋に収納 |
どの航空会社でもルールは共通
この制限は、国際的な航空安全基準(ICAO/IATA)に基づいて定められており、JAL・ANA・ピーチ・スカイマークなど全社共通です。
細かな表記や案内は異なりますが、ルールそのものは同一です。
よくある質問(FAQ)
Q1. モバイルバッテリーは預け荷物に入れてもいいですか?
A1. いいえ。モバイルバッテリー(リチウムイオン電池)は発火の危険があるため、預け入れ手荷物には入れられません。必ず機内持ち込みにしましょう。
Q2. どのくらいの容量まで持ち込めますか?
A2. 一般的に、100Wh(ワット時)以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は2個まで、160Whを超えるものは持ち込み不可です。
Q3. スマートフォンやノートPCに内蔵されたバッテリーも対象ですか?
A3. いいえ。機器に内蔵されている場合は対象外です。対象となるのは外付けモバイルバッテリーや予備電池です。
Q4. 飛行中にモバイルバッテリーで充電してもいいですか?
A4. 機内モードで使用し、航空会社の指示に従えば基本的に可能です。ただし離着陸時には電源を切るよう求められる場合があります。
Q5. 容量の確認方法は?
A5. モバイルバッテリーの本体に「Wh(ワット時)」または「mAh(ミリアンペア時)」で表示されています。Whが書かれていない場合は、次の式で計算できます。
Wh = (mAh ÷ 1000) × 電圧(V)
※ 多くの機種は3.6V〜3.7Vです。
まとめ:容量と収納場所を確認して安全な空の旅を
モバイルバッテリーは日常的なアイテムですが、飛行機では電池の性質上、厳しい安全基準が適用されます。
特に2025年からは「収納棚禁止」など新しいルールも追加されています。
出発前に容量(Wh)と保管場所をチェックして、安全で快適なフライトを楽しみましょう。


