AIで絵本を作ってKDP出版|MidjourneyとCanvaでやさしい本を届けるまで

朝もやに包まれた静かな湖に浮かぶ1隻のボート SoraUmiの創作・出版

はじめに|眠る前に静かに開く本を作りたい

MidjourneyというAIで絵を描き、Canvaで編集して、KDP(Kindle Direct Publishing)で絵本を出版しました。とても特別な技術があったわけではありません。ただ「静かな風景と言葉を本にしたい」という気持ちを、大切にひとつずつ形にしていっただけです。

本が好きで、特にミステリーや推理ものをよく読んできたのですが、最近になって寝る前に刺激が強い内容のものを読むと、夢に影響を与えてしまうようになりました。眠る前はできるだけ心穏やかになれる本がいいなぁというわけでいろいろ探していたのですが、 ”ならば、自分で作ってしまえばいいか” というのが今回本づくりに至ったきっかけです。

ここでは、そのシンプルなプロセスを記録として残しておこうと思います。
これから絵本を作ってみたい人や、AIと一緒に創作したい人の、静かなヒントになれば嬉しいです。

Midjourneyで絵をつくる|イメージは「ことば」からはじまる

AI画像生成ツールのMidjourneyでは、短い文章(プロンプト)を入力するだけで、美しい風景画が生まれます。
たとえば、

“a misty lake in the morning, a small boat floating, soft light, cinematic”

こんな一文が、まるで夢のような湖の風景を描いてくれました。冒頭の画像がその風景です。
頭に浮かんだ風景をプロンプトとして伝えるとMJ(Midjourney)が数十秒で絵にします。最初に見たときは本当に驚きました。

朝の空気、海の静けさ、誰かを待つ気持ち——それを言葉にしてから、Midjourneyで画像にしていく。
そうして少しずつ、絵本の世界が見えてきました。

Canvaでレイアウトする|言葉と絵のあいだを整える

できあがった画像を、Canvaで絵本のレイアウトに整えます。
使ったのはCanva ProのA5トリムサイズテンプレート。見開きページとしてデザインし、片面に絵・片面に詩のような短文を配置しました。

フォントは「Noto Sans JP」。
読みやすさと静けさを大切に、文字の大きさや余白にも気を配りました。
CanvaでPDF(印刷用)として書き出すだけで、KDPにもそのまま使える形式になります。

KDPで出版する|はじめての本を出す手順

KDP(Kindle Direct Publishing)は、Amazonのセルフ出版サービスです。
印刷された本(ペーパーバック)と、電子書籍(eBook)の両方を出すことができます。

今回私が行った流れは、以下の通りです:

1.KDPアカウントを作成
2.本のタイトル、著者名、紹介文を登録
3.Canvaで作ったPDF(本文と表紙)をアップロード
4.プレビューで内容を確認
5.念のため校正刷りを依頼
6.価格設定をして公開

初めてでも、手順はとてもシンプルです。
画像の裁ち落としや背表紙の有無など、少しだけ気をつけるポイントはありましたが、何度でも修正・再アップロードできるので安心でした。(実のところ、校正刷りは3度依頼したのですが。)

上記はペーパーバックの手順ですが、eBooKの原稿も作成してKindle版として同時に出版しました。
内容は同じなのですが、こちらは見開きではなく1ページに画像と言葉が収まっています。ペーパーバックはシンプルに可読性重視で編成しましたが、こちらは背景の色などで少し遊んでいるページもあって楽しかったです。

おわりに|小さな本でも、誰かの時間をそっと照らせますように

この本は、AIとの「共創」でできた静かな絵本です。
手描きではないけれど、そこに込めた気持ちは手作業のように、ひとつずつ。
「こんなこともできるんだな」と思ってもらえたら、それだけで嬉しいです。

だれかの手元に届いたとき、ほんの少しでも、やさしい時間が流れますように。

使用ツールまとめ(参考情報)

1.Midjourney(AI画像生成):絵本の風景画を生成

1.Canva Pro:レイアウトと編集

3.ChatGPT:構成や文章のサポート

4.KDP:Amazonでの出版(ペーパーバック/eBook)

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